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グループホームの特徴はまず「自立支援」です。普通の服を着て、家庭的な雰囲気の中で、普通の生活をする。自分たちの食事はできるだけ自分で作る。認知症なのだから自分ではできなくなっていることももちろんありますが、入所者は能力に応じて無理のない範囲でできることをします。援助するスタッフは、寝そべっているお年寄りに何でもお世話してしまうのではなく、根気よく見守りながら、できるだけ日常生活のことを自分でしてもらいます。
もちろん、お年寄りたちに自分でしてもらう方が時間も手間もかかることも多いですが、何でもお世話してしまうというのは一見親切のようで、実はお年寄りには害のあることだと考えるからです。自分のことをできるだけ自分でやってもらうことがリハビリになり、認知症の進行を遅らせる効果があるのです。 |
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グループホームの入居者が1単位9人程度までに抑えられているのには合理的な理由があります。認知症のお年寄りは新しく出会った人を覚えることが難しく、長年一緒に暮らしてきた家族の名前すら忘れてしまうのです。同じ部屋に大勢の患者がいて、看護婦も入れ代わり立ち代り現れる病院のような環境では、認知症高齢者が基本的な人間関係を結ぶうえで障害になります。このことから認知症高齢者は、混乱や問題行動を引き起こすことになるのです。
これに対して、9人程度のグループホームのような環境だと、ゆっくり時間をかければ、認知症高齢者同士でも、個性や雰囲気・体格などでお互いを識別し、馴染みの存在になれます。また、スタッフも特定の少数の人があたることで認知症のお年寄りから覚えてもらうことができます。逆にスタッフもお年寄り一人一人の特徴を把握しやすくなります。その結果、認知症のお年寄りでも密度の濃い人間関係を結ぶことが可能になり、お互いの信頼関係ができあがっていきます。
さらに、このタイプのホームがグループホームと呼ばれるのは、スタッフがお年寄り一人一人にばらばらに向き合っていくのではなく、こうしたお年寄り同士の人間関係を尊重し、継続的なグループとして小さな社会を作って生活していくのを支援するという意味もあります。そうすると、お年寄りたちは、いつも世話をされているだけの肩身の狭い存在ではなく、一人一人が何らかの役割をもつようになり、ときにはお年寄り同士で助け合ったり、連帯感を持ったりという局面もでてきます。そのことも認知症の進行を遅らせる効果があります。大規模ケアだと認知症高齢者は社会関係を作れないのです。 |
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グループホームでは、台所と広いリビングルームがあり、その周りをお年寄りたちの居室が囲んでいます。どこのグループホームでも、居室は個室になっています。これには認知症高齢者独特の問題に対する実用的なメリットが大きいのです。
認知症高齢者特有の「お財布を盗られた」といった物盗られ妄想に誰かが陥ったとき。同じ部屋に住んでいれば、「さっき部屋の中にいたあの犯人」となってしまいます。さらに、共同の居室で誰かが失禁し部屋を汚してしまったとき。他のお年寄りはたまりません。個室ならそういったトラブルはかなり小さくなります。「個室だと淋しいのではないか」と思われるかもしれませんが、そうではありません。個室では自分のプライバシーを守ることができ、みんなと話をしたければリビングルームへということで、生活のメリハリをつけることができます。皆でくつろげるリビングルームがゆったりと作られているのも、グループホームの特徴です。 |
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